●オンコル私史 緒言

【10/09/26作成】

大塚化学がアグリテクノ事業を新設分割して分社化し,2010年9月30日に大塚アグリテクノ(株)が設立されることを記念して「オンコル私史」を公表することとした。

オンコル(有効成分名:ベンフラカルブ)とは,大塚化学(株)が独自に開発したカーバメート系殺虫剤で,1986年に上市された。上市当時,侵入害虫であるイネミズゾウムシが水稲に猛威を奮っていたが,オンコルはその特効薬と看做され,一時,日本で最も販売額の多い農薬となった。その後,オンコルは果樹,野菜などの広範な害虫に高い効力を示すことから適用拡大がなされ,現在も日本及び世界各地で広く使われている。

私はオンコルの開発当初から,海外展開,登録後の対応に至るまでの多くの分野に関与した。その過程が「オンコル私史」である。これが,今後の農薬開発に多少とも参考になれば望外の幸せである。

なお,私史とは正史に対する概念で「自分史」ではない。「オンコル正史」は,おそらく梅津憲治氏が書いたものであろう。しかし,彼が米国から帰国し,オンコル関連の業務に加わったのは,オンコルの開発が決定された1年半後である。彼は,帰国後オンコルの農薬登録に大きく貢献したが,開発初期の段階は伝聞でしか知らない。

この「オンコル私史」は自分史の部分が大きいが,できるだけ,客観的に記述したいと考えている。

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